Business事業内容
鉄鋼業界とバイオマス
バイオマスは非常に高い可能性を秘めていることから、鉄鋼業界から注目されています。
そもそも製鉄の歴史はバイオマスから始まったとされており、バイオマス炭は石炭の代替になる可能性があるとされています(出典:世界鉄鋼協会)。
バイオマスは様々な生産工程で利用可能であり、CCS/CCUS※と組み合わせることで排出量を減少させることができるなど、非常に大きなインパクトがあるとされています(出典:世界鉄鋼協会)。
※CCS (Carbon dioxide Capture and Storage):二酸化炭素回収・貯留技術
※CCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage):二酸化炭素回収・貯留・有効利用技術
日本でも、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)が「『ゼロカーボン・スチール』の実現に向けた技術開発」において、製鉄プロセスにおけるバイオマス活用について言及しており、脱炭素に向けた有力なソリューションとしての注目度の高さが伺えます。
製品販売+炭化センターの運営
弊社は、鉄鋼会社へのバイオマス炭の販売と、国内の炭化センター(炭化装置を運営する工場)の運営によって収益化する計画をしています。
バイオマス炭は、1tあたり約5万円で鉄鋼会社へ販売する予定です。
従来の石炭と比較すると10%ほど割高ですが、仮に炭素税が導入された場合、石炭を消費した場合の課税分と同水準となる価格設定にしており、カーボンニュートラルの実現という社会的意義を付加価値として導入を拡大したいと考えています。
マネタイズは2通り
バイオマス炭
販売
約
50,000
円/t
炭化センター
運営
〈運営費/月〉
バイオマス炭の売上
(炭化センター生産分)
×
約
20
%
バイオマス炭のサプライチェーン
ココナッツの買い付け先として、フィリピンのココナッツ生産を管轄する政府機関や現地農家と交渉を進めており、概ね合意を得ている状況です。
数年以内には、フィリピン国内に複数の炭製造プラントを設置し、現地でバイオマス炭の生産体制を構築する計画です。
ココナッツの殻は炭化することで質量・体積ともに圧縮されるため、現地で炭の最終加工まで行い、最小限の輸送コストで日本に出荷し、収益性を高めたいと考えています。
炭化センターについて
この炭化センターは、事業活動によって有機性廃棄物を大量に排出する企業数社の共同出資により合弁会社を設立し、炭化装置を共同利用するための施設です。
運営や、生産された炭の買い取りなどを弊社が代行し、売上の約20%を運営費として回収するビジネスモデルです。すでに、共同利用を希望する企業3社から内承諾を得ており、廃棄コストを収益源に転換できる点に大きな期待を寄せていただいています。
製造業の産業廃棄物処理を
コストから収益に変える仕組み
弊社は、石炭に依存する産業の脱炭素化に買献し、アジアを代表するバイオマスメーカーへと成長していきます。
大手企業との交渉も進み、今後、国内に炭化センターを複数立ち上げ、バイオマス炭の製造実績を積み重ねていきます。第一号の拠点は、高山県にて2024年からの稼働開始を予定で、これを皮切りに、全国展開を計画しています。
また、炭化センター運営によるCO2削減効果をカーボンクレジット化(温室効果ガスの削減効果をクレジットとして発行し、他の企業と取引できる仕組み)することも検討しており、様々な企業の脱炭素に貢献したいと考えています。
炭化センターの全国展開
ここで得た運営ノウハウを基に、炭化センターの全国展開を進め、5年以内に30施設ほどを立ち上げる計画です。
有機性廃棄物の排出事業者のコスト削減に支献するとともに、国内におけるバイオマスの調達を構築し、弊社の事業基盤の安定化に繋げたいと考えています